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「借りぐらしのアリエッティ」見ました。
映画終了後、ちょっとワンテンポ遅れて観客席を出たのですが、周りにいた何組かの女性陣が「雰囲気良かったよねー!」と大絶賛らしく、席に残って友人らと熱く語っていたのが印象的でした。
私の評価は、どちらかというと逆。
雰囲気は良かったけど、その他の点を含めると、ちょっと人に勧めにくい佳作。
以下、モロネタバレの上に、否定的な発言が続くのでご注意を。
あの小人達は、基本的には3人暮らしで、同種族からのコミュニティや流通・情報も完全に遮断されていた陸の孤島一家なのに、生活が文化的過ぎやしないか?
例えば、陶器類はどうやって入手したのか?
衣類はお母さんが縫っていたけど、普段の服装とは明らかに繊維が異なるから、あれはお母さん製ではない→では、あの服や鞄類は誰が作っているのか?
住まいはかなり内装が派手だったが、だれが塗ったのか?
確かに、お父さんの生活力描写は凄い。そしてあのサバイバルグッズを活用する様は見物。
でも、上記の回答を全て全てお父さんが頑張ってすべて解決したようにはとても思えないのが、最後まで気になりました。
あと、謎や問題は全て解決しないといけないとは思いませんが、個人的には消化不良。
・アリエッティ達の祖先は英国方面ぽいけど、何故日本に来たんだろう。
・自称「借り」ぐらしと言うが、小人達は返す事も有るんだろうか?
・少年(翔)とアリエッティの関係に未来をつけて欲しかった。
小人達は、人間側と協力関係を結ぶことなく逃げるばかりじゃ、滅んでも仕方ない。
逃げる先も小人村とかじゃないし、引越先も苦労しそうだ・・・。
見終わった後も考えていたんですが、途中から登場するスピラーは猟師でなかったらどうだろう?
たまにふらふら放浪するけど、1年に1回ぐらい実家へ戻る寅さんのようなポジションで、帰ってくる時には色んなお土産をもってくるようなキャラだったら、少なくとも生活感のなさはかなり解消されたんじゃないかな?とか考えたり。
まぁ考えても仕方ありませんが。
総評として、確かに雰囲気は良かったけど、暗雲とした小人族の状況をなんとかしてやる!という燃えるロマンが無かったので肩透かし。 というのが「佳作」とした理由です。
では、あの女性達は、なぜ絶賛の評価をしたのでしょうか?
女性の皆さんとは知り合いでもないし、知り合いでもない女性にいきなり声かけなんぞ出来ないヘタレなので、以下想像ですが・・・。
1.何度も書いてますが、和英入り交じった雰囲気は良かった。
特にオープニング・エンディング曲はしみじみしてていい貢献をしたと思う。
また自然物の描写もさすがジブリスタッフ!でした。
2.少年と少女による、悲恋?のストーリーである。
少年(翔)は、病弱だけど頭が良く優しく顔立ちがいいので、立派に少女漫画でもやってけそう。
3.女性は男性に比べて、私が今まで延々記載していた社会的設定は、余り気にしない。
それよりも人物関係を重視する。
その意味では、スピラーを寅さんにせず、アリエッティと同世代にして三画関係にしていたのはよかった。
そういや、全然見ないけど女性向けのドラマは一般人なのに、そうはとても思えないいい部屋を持っている奴がたまに出てきますね。
という点に引かれたのかなとか妄想する。
あぁ、どこからか「お前はそんな考えだから魔法使いなんだよ!」という声が聞こえてきそうだ。
投稿者 kuze : 2010年7月17日 23:04
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